- うちの子が自由すぎる…
- うちの子には礼儀正しくそだってほしい
- しつけはいつからすべきなの?
- しつけって何をしたらいいの?
など、子供のしつけで悩んだり、しつけを開始する時期や具体的な方法を知りたいかた向けの記事になります。
ここでは、幼児教育を学んだり、保育園や幼稚園で実際に子供と触れ合う中で学んだりしたことを元に解説していきます。
しつけは何歳から?
しつけを始める時期は、いつから??
→生まれたらすぐです。
「しつけを始める時期は何歳から?」という質問がよくありますが、何歳になったらスタートするという決まりはもちろんありません。
決まりはありませんが、しつけは生まれてからすぐがベストです。
いやいや生まれたらって言われても、生まれたときには何もわからないのでは?と思いますよね。
赤ちゃんってママやパパを勝手に認識するわけじゃなくて「誰から愛情を受けて過ごしてきたか」で認識するんですよね。ここで育まれるのがアタッチメント、いわゆる愛着です。
ママやパパと心理的な結びつきを作る時期、これもしつけにとってはとても重要な意味をもちます。
だから、しつけは生まれてからすぐにすべきなのです。最初は、何かを教えて身に付けさせるというようなしつけのイメージとは違いますけどね。
じゃあ、どんなしつけがいいの?親として何をどうしたらいいの?という具体的な方法論にせまってみます。
しつけの具体的な方法
しつけはいつからした方がのいつがわかっても具体的に何をしたらよいのかわからなければ意味がありません。ま
た、しつけをする上で親がしっかりとした価値観の元で行わないと一貫性の無いしつけになってしまって、子供を困らせる結果に。
子供「お母さん前と違うこと言ってる…」
と思われてしまったら、子供は何を信じていいのかだんだんわからなくなってしまいます。
そこで、しつけの具体的な方法とそもそもの考え方をご説明します。
一か月言い続けて変わったら成功!と思う
- 前にも言ったよね
- 同じこと言われたよね
- 何回言ったら分かるの
というような言葉を言うのはとても嫌なものです。人は何度も同じことを言ったりするのも聞いたりするのも嫌なものです。それはわかっているけれど、自分が言ったことを分かってほしいから何度も同じことを言ってしまうんですよね。
大人同士であれば、何度言っても分からない人に対して距離を取ることができますが、我が子にそれはできません。
「変わってほしい」「直してほしい」だから言っているのに。「どうして分かってもらえないのだろう」という気持ちがストレスを生み出します。
よく考えてみると、子供が数回言われただけで変化するならば、何も悩むことはありません。子供が言われたことを全て瞬時に身に付けていったら逆に怖くありませんか。
1回、2回の注意で伝わるとは思わず、30回で身に付いたら十分良いほうだと思ってみましょう。わずか1カ月です。
何か習い事をしていた人は想像しやすいと思いますが、一度言われたことをすぐにできるようにはなりません。
分かった気がするけど、できない状態が続きます。
それが不思議とある日突然、言われていたことができるようになる日が来ます。
できない状態が続いているときでも、教えてくださる方は何度も細かく注意をしてくれましたよね。子供に置き換えてみても同じことが言えるのではないでしょうか。気長に教え続けることが大切です。
継続的に言ってきたからこそなのです。決して、何度も言っていたことが無駄になってきたのではありません。しつけとは教えることです。
今できないことも近い将来できるようになる日がきます。そう考えて、1、2回できなくても、もしかしたら30回言ってできなかったとしても、何度も何度も繰り返し伝えていくことがパパ、ママには必要なのです。
正しいことができたときにこそ親の気持ちを
「うちの子は何もできなくて」とつぶやくママ。それは事実でしょうか。
きっと違います。
できなかったことを見つけるのは簡単です。できていることはそれが当たり前として考えてしまうために気にも留めないだけです。
気にも留めないことを気に留めるように意識を変えてみましょう。
当たり前にできていることも以前は当たり前にできていなかったことではありませんか?以前はそのできないことに対して怒ったり、叱ったりしていませんでしたか。
ママ、パパは自分が困るときにはたびたび注意をしますが、子供がきちんとできたときには何も言いませんよね。これは考え方を変えることがとても大切です。
できたことに対してこそ、言葉をかけるべき。
すると子供はもっとやりたくなります。その行為が認められて、やるべきことがはっきりします。自分がとった行動に価値付けをされると、不思議とまた同じことをしたくなります。人間って不思議。
当たり前のようにできていることは、その都度認められてよいことなのです。認めるといいのは褒めると違い、事実を伝えることと、自分のプラスの感情を伝えることです。
- 家に帰ってきて、靴を揃えることができた(靴を揃えられて、お母さんうれしいなあ)
- 手を洗うことができた(上手に洗えたね)
- いただきますが言えた(いただきますが言えるとご飯が美味しく食べられるね)
- 全部食事を食べることができた(お母さんが一生懸命作ったかいがあったわ)
など、しないときに叱るのではなくて、できたときに認めるです。
価値付けることを親がしていると子供はあっという間に習慣化していきます。子供は認められたことに喜びを感じ、またやってみようと思うからです。
絶対に叩かない
昔を振り返ると、弟を泣かす度によく母親に叩かれていました。
人を動かす方法として、恐怖や暴力は即効性があります。手っ取り早いです。
なぜか。
怖い、痛いという反応に人は敏感だからです。行動へ移す理由は、「叩かれたら嫌だな」という一点のみです。納得したから行動するというものではありません。
叩かれた子供にどのような感情が残るかというと悲しみと怒りです。叩かれていたらしつけ=教えた内容は身に付きません。身に付いていないわけですからしつけにすらなっていません。
しつけ=教えるには、子供自身の納得が大前提として必要になります。納得がなく、叩かれるのが嫌でそのときの行動を止める、もしくはやってしまうということは、その恐怖が無い時は自分で行動に移せないということです。叩いて行うしつけはしつけではありません。即効性があったとしても、本来の目的である持続させる、身に付けるに結びつかないわけです。
子供に正しいことを身に付けさせるには、暴力や恐怖などの手段を使うのではなく、繰り返し、繰り返し、穏やかに伝える方法がよいのです。
この方法は即効性が感じられないため、つい、恐怖と暴力を使いたくなりますが、ここはグッと我慢です。その努力が、近い将来必ず子供の行動や態度に現れるときがきます。それも、驚くほどです。
曖昧な言葉よりも、行動の手順を具体的に
私は以前、小学生の子供にバスケットボールを教えていました。コーチとして指導していたわけですが、試合を通して多くの指導者と触れ合う機会がありました。そこである共通したことを見付けることができました。それはどのように言葉を発するかです。
例えば、シュートを外してしまった子供に対して、
「そんな簡単なシュートなんで決めないんだよ!!(怒)」
という言葉をかけるコーチと、
「今のは右手が最後まで上がってなかったから、ボールがぶれてたぞ」
という言葉をかけるコーチ。
ゴールを外したという同じ結果に対して、2人のコーチの言葉は真逆です。
どちらがコーチとしてかけるべき言葉でしょうか。また、どちらが今後子供に力をつけることができると考えますか。
すべきことや、してほしいことを具体的な言葉で表現することが大切です。子供は具体的な指示を与えられると、素直にその通りに動くものです。
叱りたくなったときは、5Wを使わずに、すべきことを具体的に言う。それで充分立派なしつけになります。これは0歳児からでも始めてください。具体的に理由を添えて教え続けます。その方が、ママやパパが、何も言わないときと比べて、本当伝えたいことが伝わります。
子供は意味が分からなくても、言葉を自分の中に溜めこんでいきます。0~2歳までに溜めた言葉は、3歳頃になると一気に花開きます。
と、言葉を省略しないで。
穏やかに、いつもと同じ声で伝える
感情的になるとどうなるか。
言葉がきつくなります。手が出ます。
感情的になっている自分を抑えることは難しいことではありますが、怒りを感じたときに、5秒待つことで怒りの感情がかなり落ち着きます。
いやいや、それができたら苦労しない!と思われた方。大丈夫です。怒りの感情が沸き上がってきたときに、自分一人で5秒を待つことはなかなか難しいのですが、ちょっとした工夫をすることで、それができるようになります。
それは、片方の手でもう片方の指を親指から小指までを「1、2、3、4、5」と数えながらひとつずつ触ることです。
他にも、子供に触れながら、身体を寄せて言葉を伝えるようにすると効果的。
穏やかに伝えるためには、行動も穏やかになっていないとね。穏やかな行動とは何かというと、子供にハグをすること。ハグをしながら、怒鳴り散らす姿は想像できません。
ハグができる状態であるならばママはとても穏やかな状態で言葉を伝えることができるはずです。
伝えている内容を子供は愛情を受け止めながら聞くことができます。ママは落ち着いて話ができる、子供は言われていることをよく聞く。さらに安心した状態で。これはまさに一石三鳥です。
不安を煽るような言葉を使って強制的にさせない
- 早く来ないなら、置いていくからね!!
- もういい知らない!
と言って、その場を立ち去るお母さん、その場にたたずみ、大泣きする子供という場面を見たことはありませんか。
私は何度も見たことがあります。きっと、その前にはそれぞれにストーリーがあるのでしょうが、あまり気持ちのよいものではありませんね。
多用されるのが、脅し言葉です。
- ○○しないなら、●●してあげない
- そういうことするなら、●●するよ
●●に入る言葉は、子供が嫌がることです。これらを無意識に使っているママは多いように思います。
なぜなら、これは即効性があるからです。いやなことを避けるために子供は行動し始めるからです。
ただし、ここにも子供の納得はありません。脅しに対して従っているだけです。これでは本当の意味で子供の行動が変わるわけではありません。
ちょっと変えるだけで、この脅し言葉使わずに済むようになります。
それは、
「○○したら、△△しよう」です。
「手を洗わないなら、おやつあげないからね」ではなく、「手を洗ったら、おやつを食べよう!」です。
このように、同じことをするにもちょっと言葉を変えるだけです。
嫌なこと、悲しいこととではなく、嬉しいこと、楽しいことが待ってるよと期待をもたせる言い方をするだけで、子供は自ら動き始めるようになります。
親の考え方や言葉かけ、行動を変えることで、「自分から進んでやろう」という気持ちにさせる。これがしつけを成功させるための大切なポイントになります。だから、しつけは親次第と言えるのです。
まとめ
結局のところ、子供を変えるには親が変わるしかないのです。じゃあどう変えたらいいのというところをはっきりさせてみました。
これらは決してこれまでの方法を否定しているのではなく、きっとこれまでやってきたしつけの見方を少し変えるだけでよいのだと思います。
子育て、育児には絶対にこれだという正解があるわけではありません。だから難しいと感じることが多いのかも知れません。
ママやおパパが育児に関する知識を増やし、具体的な方法の引き出しを増やすことで、我が子に最も適してしつけの仕方を生み出すことができるのだと思います。
育児に終わりはありませんが、子供ために、常に勉強を続ける親でありたいものですね。
しつけ以外にも子供に何かを身に付けさせるには集中力が必要です。子供に集中力をみにつけさせたい場合は、子供に集中力が無くて困ってしまった親が取るべき具体的な行動4つ!を参考にしてください。